〜これまでのメディア掲載〜



2018年12月15日掲載 神奈川新聞


神奈川新聞


〈神奈川新聞様記事内容〉

横浜の石けん工房「エレナフローラ」(横浜市金沢区)の
堺谷美知さんによる手作り石けんが人気をじわりと広げている。
娘のアトピー性皮膚炎をきっかけに作り始めて16年。
「使ってくれた人の生活に楽しみや癒しの時間を贈れたら」。

わが子を思う母親の愛情から生まれた石けんが多くの人に
幸せを届ける。


手作り石けん 母の愛
娘のアトピーきっかけ

「薬に頼らずに健康でいてほしい」。37歳の頃、10歳だった長女の

アトピー性皮膚炎をきっかけに石けんが作れることを知り、無添加で作り始めた堺谷さん。
当時は専業主婦から会社勤めになったばかりで、製作時間は子どもを寝かせた後に限られ、
「夜中まで没頭することもあったが、娘に合う石けんを作れたのがうれしかった」と振り返る。

 環境に優しいと家族で食器洗い等に使ううちに「手作り石けんの魅力をたくさんの人に知ってもらいたいと思うようになった」。

 自分で作り販売するために化粧品の「製造業許可証」と「製造販売業許可証」の資格を取ろうと一念発起。50歳で大阪の専門学校へ入学した。

平日は働き、土日に学校へ。
「限られた時間で勉強するのは大変だった」が、2年目にはオリジナルブランド「エレナフローラ」を立ち上げた。


2017年3月に卒業し、8月に資格取得。 10月にパシフィコ横浜で開かれた「ハンドメイドマルシェ」を皮切りに、
市内マルシェや埼玉県の百貨店などへの出店を重ねた。

集客がうまくいかず落ち込むこともあったが、「普段インターネットで購入している人がわざわざ足を運んでくれた」とお客さんとの出会いを力に変えた。

「私にはなくてはならない石けん・友人にも勧めたい」などの声が寄せられているという。



今年10月、市が主催する展示会「横浜女性起業家COLLECTION 2018」への参加がかない、
手作りの無添加石けんや保湿クリーム、アロマなどを出展。
横浜高島屋の担当者の目に留まり、今月19日から25日まで同店で販売する運びとなった。

地元百貨店での販売に、「お客さんが喜んでくれているのがうれしい」と笑顔の堺谷さん。
紘子さんはそんな母を「着実に夢をかなえているのがすごい」と語り、「一番のファンとして応援してる。
母の作る石けんを多くの人に知ってほしい」とエールを送る。

無添加石けんやスキンケア製品のほか、クリスマスや年賀のギフトボックスを販売する。




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2020年6月30日掲載 東京新聞


東京新聞20200630


東京新聞様サイト
https://www.tokyo-np.co.jp/article/38783



〈東京新聞様記事内容〉

石けん工房「エレナフローラ」(横浜市金沢区)の堺谷美知さん(55)が、無添加せっけんを作り始めたのは十八年ほど前。当時小学生の長女がアトピー性皮膚炎に苦しんでいた。肌のコンディションを整えたい一心で、自宅の台所で無添加せっけんを作るうち魅力にはまった。

 石けんは、製造や販売について医薬品医療機器等法で定められている。
五十歳の頃、一念発起し、製造販売の資格を取るため大阪の専門学校に入学。
知らない土地で平日は仕事、土日は勉強のハードな毎日。でも「手作りせっけんの良さをきちんと伝えたい」一心で乗り越え、三年前に工房を開いた。


 じっくりと時間をかけるコールドプロセス製法で作る。植物油脂の良質な成分を損なわないよう四〇度程度でじっくり温め、約一カ月かけて熟成、乾燥させる。天然の精油など安全な材料だけを使う。保湿成分のグリセリンもたっぷり含まれ、皮膚に悩みを持つ人たちから好評だ。

 販路が広がった今も、工房での手作りを自らに課している。「安全で高品質なせっけんを作り、悩む人たちに小さな幸せを届けたい。それが、大手ではできない、私にできることだと思っています」


 
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2020.07.16 タウンニュース

タウンニュース20200716


タウンニュース様サイト
https://www.townnews.co.jp/0110/2020/07/16/534451.html 


〈タウンニュース様記事内容〉

手作り石けんに魅せられて金沢区富岡東「エレナフローラ」

 金沢区富岡東に手作り石けんの店舗兼工房「エレナフローラ」を開設して約3年。店主の堺谷美知さん(55)は、石けんの製造から販売、百貨店の出展、オンライン販売などをほぼ1人でこなす。合成の界面活性剤・保存料・着色料などの添加物を使わずに材料を厳選し、「コールドプロセス製法」で作り上げた石けんはまるで菓子のよう。店内には石けんに使ったアロマがふわりと香る。


 百貨店出展やOEM受注が少しずつ増えてきた今でも、工房の住居スペースに泊まる日々が続き「毎日が必死」と笑う。「周りに応援してもらってここまできた。早く安心してもらいたい」と謙虚に話す。



娘のために独学で

 堺谷さんが石けんを作り始めたのは38歳ごろ。肌の弱かった小学生の娘のために、本から独学で学んだ。当時は会社員で、ただただ好きで作り続け、「仕事にしようとは全く考えてなかった」という。薬事法で石けんは化粧品にあたり、正しく製造販売するには資格が必要となる。「採算をとるのは無理」というのが、手作り石けんをつくる人の通説だった。

しかし、大阪に化粧品製造責任者の資格が取得できる専門学校があると知り、挑戦したい気持ちがむくむくと湧いた。



最年長の専門学校生

 学校の近くに夫が単身赴任していたマンションがあったことや、大阪で仕事が見つかったことも背中を押した。「何のため?今やること?」と夫や友人に言われたものの、「2年後に工房をスタートさせる」を目標に、走り始めた。

 土日に学校へ行く社会人コースのクラスメイトは、食品関係や化粧品関係の開発者が多く、50歳だった堺谷さんはその中でも最年長。苦手の化学や物理に取り組んだ。クラスメイトがいつかはお客さんになるかもしれない――。「いいかげんな姿は見せられないと必死だった」と振り返る。

そんな思いを抱えてした努力は人一倍。当初は冷やかに見ていた夫も、試験前に朝方まで玄関にちゃぶ台を置き勉強する姿に、いつしか応援してくれるようになった。



ノンストップで前進

 今でも、一切の妥協をせずに走り続ける堺谷さん。「いつか県の一流ホテルや施設のオリジナル石けんが作れれば」と思いを語る。他社ブランドの製品を作るOEMはまとまった売り上げが見込めるため、製品の質を高めるためにも不可欠だとも。石けんへの情熱を燃やし続ける。




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雑誌 CREA(クレア) 2018年12月号